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2026.01.19

【2025年12月版】ドライバー求人の時給相場はなぜ伸びないのか 前月比で読み解く採用市場の転換点

対象:企業向け(採用担当・経営層)|出典:ドライブトライブ調べ(実掲載データ)

「人が足りないのに、時給を上げても応募が来ない」
「これ以上、条件をどう変えればいいのかわからない」

2025年12月、ドライバー採用の現場では、こうした声がこれまで以上に聞かれるようになっています。
本コラムでは、実際に掲載されているドライバー求人の平均時給データをもとに、前月比(11月→12月)の動きから、 市場がどの段階に入っているのかを読み解きます。

※本記事は、ドライブトライブが独自に収集・集計した求人掲載データ(ドライブトライブ調べ)をもとに作成しています。

全国平均1,390円(前月比▲19円)|「時給を上げれば採れる」時代の終わりが見えた月

2025年12月時点のドライバー求人における全国平均時給は 1,390円。 11月の 1,409円 から ▲19円 と、わずかに下落しました。

この数字だけを見ると「需要が落ち着いたのでは」と感じるかもしれません。 しかし重要なのは、前月比が示しているのは人手不足の解消ではなく、 時給を上げ続けても採用成果が比例しなくなってきたという点です。

市場はいま、金額で差をつけるフェーズから、条件の伝え方・見せ方で選別されるフェーズへ移行しつつあります。

北海道・東北|「低水準で安定」ではない、不安定で跳ねやすい市場

北海道・東北エリアは、全国平均に近い水準から 1,200円台前半〜中盤まで、幅広く分布するエリアです。 12月時点では北海道が 1,378円(11月1,374円 → 前月比 +4円)と横ばい。 東北各県も県ごとの差が非常に大きい構造が続いています。

とくに象徴的なのが秋田県で、10月 1,188円 → 12月 1,342円 と、わずか2か月で +154円 の上昇が見られました。 この動きが示しているのは、北海道・東北が「安定した低水準市場」ではなく、 人材不足が発生した瞬間に相場が跳ね上がる不安定市場であるという事実です。

このエリアで企業が陥りやすいのは「時給を抑えても採れる」という思い込み。
求職者母数が少ないため、条件が弱いと一気に“誰にも選ばれない”状態に陥るリスクがあります。

数十円単位の時給調整よりも、仕事内容の具体性、拘束時間の正直さ、応募後の初動対応といった 運用面の完成度が採用成果を大きく左右します。

関東|高水準でも採れない、「時給限界点」に近づく市場

関東エリアは引き続き全国最高水準です。12月時点で、東京都 1,628円、神奈川県 1,624円、 千葉県 1,600円、埼玉県 1,584円 と、1,600円前後が当たり前の水準になっています。

しかし前月比を見ると、東京は11月 1,639円 → 12月 1,628円(▲11円) と微減し、上昇は止まっています。 この前月比が示しているのは、時給上昇の限界点に近づいているというサインです。

関東では「1,600円台でも応募ゼロ」が珍しくなく、同じ時給帯でも企業ごとに応募数の差が出始めています。
差を生むのは金額ではなく、仕事内容の具体性・拘束時間の明確さ・初回連絡の早さといった運用の差です。

中部|前月比の下落=採用が楽になる、ではない

中部エリアでは、12月に前月比の振れ幅が比較的大きく出ています。 象徴的なのが山梨県で、11月 1,532円 から12月 1,491円 へ、前月比 ▲41円 の調整が入りました。

この数字だけを見ると「時給が下がった=採用環境が緩んだ」と捉えがちですが、中部エリアではこの読み方は注意が必要です。 中部は関東や関西と比べて求人母数そのものが少ない地域が多く、 一部企業の条件変更や募集終了が平均値に反映されやすい構造を持っています。

今回の前月比▲41円は需要減ではなく、市場規模の小ささによる「数値のブレ」である可能性が高い動きです。
前月比だけで「採用が楽になった」と判断すると戦略を誤りやすくなります。

このエリアで企業が陥りやすいのは「少し条件を弱めても大丈夫」と判断してしまうことです。 中部では条件をわずかに下げただけで応募が止まるリスクが高く、時給調整は非常にシビアです。 仕事内容・勤務条件・他求人との違いを、どれだけ分かりやすく伝えられているかが重要になります。

近畿|高水準だが、都市部と周辺の“段差”が固定化

近畿エリアでは大阪府・京都府がともに 1,537円 と高水準を維持しています。 一方で周辺県は 1,400円前後にとどまり、都市部と周辺エリアの時給差が固定化しつつあります。

前月比の動きが小さい=市場が「安定して停滞」している状態。
この局面では時給を上げ下げするよりも、条件の整理や伝え方が採用成果を左右します。

中国・四国|スポット要因で大きく動く、読み違えやすい市場

中国エリアでは変動幅の大きさが目立ちます。島根県では11月 1,576円 → 12月 1,333円 と、 前月比で ▲243円 の急落が見られました。

この動きは「採用が急に楽になった」ことを意味しません。
スポット要因が相場を大きく動かす構造が強く出た結果と捉えるのが妥当です。
 

四国エリアは 1,300円台が中心で、派手な動きはないものの、条件次第で安定的な採用が見込める水準にあります。

九州・沖縄|都市集中と地方分散が同時に進む二層構造

九州エリアでは福岡県が 1,396円(前月比▲12円) と安定した推移を見せています。 熊本・鹿児島は微増傾向。一方で沖縄県は 1,205円 と低位で横ばいです。

前月比からは、都市集中型と地方分散型が混在する二層構造がより明確に読み取れます。

結論|時給で差がつかない時代に、企業が次に向き合うべきこと

12月の前月比が示しているのは、「時給を上げれば採れる」という考え方がすでに通用しにくい現実です。 これからのドライバー採用で問われるのは、その時給・その条件が、どれだけ多くの場面で“きちんと見られているか”という視点です。

求職者はひとつの求人媒体だけを見て仕事を決めているわけではありません。 複数の媒体を行き来しながら、同じ条件の求人を比較し、応募先を選んでいます。

ドライブエックスという選択

時給で差がつきにくくなった今、採用成果を分けるのは「条件」ではなく「届き方」です。 ドライブエックスは、1つの求人情報を起点に、Indeedをはじめとした 約20の求人媒体へ一括で掲載できる仕組みを通じて、 ドライバー求人が複数の接点で見られる状態をつくります。

単一媒体に依存せず、複数媒体で同じ情報・同じ温度感を届ける設計が、応募機会の最大化につながります。

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まずは状況整理からでも構いません。採用市場のデータを踏まえて一緒に考えます。

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※本記事はドライブトライブ調べの実掲載求人データをもとにした月次分析コラムです。

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