特定技能ドライバー
2025.12.06

特定技能ドライバー制度とは|物流企業が押さえるべき採用ポイントと最新動向

 

企業担当者様のお悩みは、本当に深刻さを増しています。「求人を出しても応募が来ない」「いても長く続かない」。そんな声が、ここ数年で一気に増えてきました。

一方で、日本国内には、すでに免許を持ち、日々の生活にも慣れている外国人材が少しずつ増えています。
そうした人たちが、物流現場の新しい担い手として注目されるようになり、特定技能制度を活用した外国人ドライバー採用が、現実的な選択肢として浮上してきました。

とはいえ、「制度は聞いたことがあるけれど、実際のところどうなのか?」・「受け入れの準備や現場の不安は、どう解消していけばいいのか?」
という疑問や不安は、まだまだ多くの企業で残っています。

そこで今回、特定技能ドライバーの支援現場を日々担当している

ドライブトライブの吉江さんに、制度の背景から現場で起きている変化まで、じっくりとお話を伺いました。
 

 

■自動車運送業が特定技能に採用された“本当の理由”とは

―― まず、特定技能制度が物流業界で注目され始めた「きっかけ」について教えてください。

吉江:
「きっかけは、やっぱり“もうこのままでは人が集まらない”という危機感ですね。」吉江さんは、現場で企業と話してきた印象をこう語ります。

「少し前までは『何とか日本人の応募者でやりくりしたい』という声が多かったのですが、ここ数年で、求人を出しても応募ゼロ、というケースが当たり前になってきてしまって。営業所単位どころか、会社全体で“このままでは回らない”という話が増えてきました。」

そうした状況の中で、「外国人材の活用」というキーワードが現実味を帯びてきたと言います。

「国の制度として特定技能に自動車運送業が加わったのは、そうした声が背景にあります。現場レベルで“もう従来のやり方だけでは難しい”という状態がはっきりしてきて、
そこに対して“制度としての受け皿を用意しよう”という動きが進んでいったイメージですね。」

単に制度が新しくできただけではなく、「人が足りない」という現場の切実な課題があってこそ、
特定技能ドライバーという選択肢が現実のものになっていった、と吉江さんは見ています。
 

 

■ ドライバー採用で知っておくべき特定技能1号・2号の違い

―― 特定技能制度の“1号・2号の違い”について、企業はどのように理解しておくとよいでしょうか。

吉江:
「特定技能という言葉は知っていても、“1号と2号って何が違うの?”という企業さんはすごく多いです。」

「今のところ、ドライバー職で実際に使えるのは“1号”だけです。1号は最大で5年間日本で働ける在留資格で、家族を日本に呼ぶことはできません。
一方で、2号になれば在留期間の上限がなくなり、家族帯同も可能になります。」

ただ、物流業界ではまだ2号の運用までは進んでいないため、「まずは1号をどう活用していくか」が現実的なテーマだと言います。

「ドライバーで2号が解禁されれば、長く働いてもらいやすくなりますし、キャリアとして日本で暮らしていく未来も見えやすくなります。
そうなれば、“短期的な労働力”ではなく、“長期的な戦力”として考えやすくなりますね。」

 

現時点では「1号を前提とした採用計画」が必要ですが、将来的な2号化の動きも視野に入れながら、中長期の人材戦略として考えていくことが重要だと語ってくれました。
 

 

■ 外国人ドライバーの強みは「目的意識」と「まじめさ」

―― 実際に採用してみて、外国人ドライバーの“良さ”はどんなところに感じますか?

吉江:
「一番は、“何のために働くのか”がすごく明確なことですね。」

「多くの方が、母国の家族を支えるために来日しています。単に『なんとなく海外で働きたい』という感じではなくて、“家族のために今の自分にできることをしたい”という気持ちがすごく強いんです。」

そのため、仕事に対しても非常にまじめに向き合う人が多いといいます。

「分からないことはちゃんと聞いてくれるし、安全面の指導も真剣に受け止めてくれます。
自分のためだけじゃなくて、“家族のため”、“将来のため”という意識があるからこそ、踏ん張りがきくのかなと感じますね。」

また、外国人ドライバーの受け入れが、組織の雰囲気に良い影響を与えるケースもあるそうです。

「外国人の方に説明する過程で、あらためて自分たちの仕事の意味を言語化したり、教え方を工夫したりする必要が出てきます。
それが結果的に、日本人スタッフ同士のコミュニケーション改善にもつながっていて、“前よりも職場の空気が良くなった”と言ってくださる企業さんも多いです。」
 

 

 

■ 採用プロセス|企業が準備すべき5つのステップ

―― 採用の進め方について、企業は何から始めるべきでしょうか?

吉江:
「まずは“何をやってもらいたいのか”を、自社の中でクリアにするところからですね。」

「担当していただく業務内容、日本語のレベル、安全面でのルール…。このあたりをぼんやりしたまま採用してしまうと、企業さん側も本人側も“こんなはずじゃなかった”が起きやすくなります。」

そのうえで、面接や技能確認で見ているポイントについても教えてくれました。

「運転経験や免許の種類はもちろんですが、“安全に対する意識”や“指示の理解度”も重要です。ドライバーは安全が第一なので、ここは時間をかけて確認しています。」

ビザ関連の手続きについては、専門的な部分も多く、「そこは我々がしっかりサポートしますので、企業さんは安心していただければと思います」と吉江さん。

「採用して終わりではなく、就業後のフォローも含めて“5つのステップ”をセットで考えていくことが、長期的な成功につながると思います。」
 

 

■ 現場理解が“受け入れ成功”の最大ポイント

―― 受け入れ時に、企業側が特に意識すべきことは何でしょうか?

吉江:
「一番大きいのは、現場の理解ですね。」

経営層が制度に前向きでも、現場では不安や抵抗感が残るケースは少なくないといいます。

「『日本語はちゃんと通じるのか』『危なくないのか』といった不安は、どうしても出てきます。だからこそ、受け入れ前に現場向けの説明をして、心配事を先に出してもらうようにしています。」

多文化理解のサポートや、外国人ドライバー本人とのコミュニケーションの橋渡しも重要な役割です。

「“外国人だから”という線を引いてしまうと、お互いに距離を感じてしまいます。一方で、現場が“同じチームの仲間”として迎えられるようになれば、自然と協力関係ができていきます。」

「現場の不安を丁寧にほぐしていくことが、結果として“長く働いてもらえる環境”につながると思っています。」

 

■ ドライブトライブのサポート体制

―― 御社が大切にしているサポート方針について教えてください。

吉江:
「企業さんと働く本人、その両方にとって“安心できる状態”をつくることですね。」

「採用する企業さん側にも、来日して働く方にも、それぞれ不安があります。企業さんには“制度や受け入れの進め方”を、
働く方には“仕事内容や生活面”を、できるだけ分かりやすくお伝えするようにしています。」

日本料飲協会との連携により、これまで2700名以上の外国人材支援に携わってきた経験から、「何に困りやすいか」「どこでつまずきやすいか」を事前に想定した支援も行っているそうです。

「採用したあとも、月に一度は状況を確認するようにしています。ちょっとした違和感の段階で話を聞ければ、大きなトラブルになる前に解消できることも多いんです。」

 

■ 今後の展望|特定技能ドライバーは“戦略人材”へ

―― 今後、特定技能ドライバー制度はどのように広がっていくとお考えですか?

吉江:
「今は“人手不足の解決手段”として見られることが多いですが、今後は“戦略人材”に近い存在になっていくと思います。」

「物流は、社会インフラそのものです。人がいなければ、モノが動かなくなってしまう。
そうした中で、外国人ドライバーの方々は、単に空いた枠を埋める存在ではなく、長期的に会社を支えてくれるメンバーになり得ると思っています。」

制度の拡大や2号化の動きも含め、「今のうちから受け入れの経験値を積んでおくこと」が、数年先を見据えた採用戦略にもつながると締めくくった。
 

■ まとめ

特定技能ドライバーの活用は、目先の採用だけでなく、“未来の物流をどう支えるか”という企業の姿勢を形にする取り組みです。
制度の理解・安全教育・フォロー体制を整えることで、国籍を超え働ける環境が生まれ、組織はより強く、よりしなやかになっていきます。
人口減少が加速する日本において、企業が持続的に成長していくためには、特定技能の活用は避けて通れないテーマと言えるでしょう。
「安心して働ける環境をつくること。それを支えるのが私たちの役目です。」
ドライブトライブは今後も、企業と人材をつなぐパートナーとして、物流の未来を支えていきます。
 

取材日:2025年11月某日/取材・文:Drive Tribe編集部

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