軽トラの高さ制限は地上から2.5m|測定方法・罰則・車検対応を解説
軽トラは荷台の使い勝手が良く、さまざまな荷物を運べる便利な車両です。しかし、高さ制限を知らないまま荷物を積むと、法令違反で罰金を科される懸念があります。
特に幌を装着した場合や長尺物を運ぶ際には、制限を超えていないか不安になる方も多くいます。
この記事では、軽トラの高さ制限(地上から2.5m)の測定方法や、車両の高さと積載物の高さの違い、幌を装着した場合の注意点を解説します。
さらに、違反時の罰則や2022年の法改正ポイント、車検に通る改造範囲まで詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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軽トラの積載物の高さ制限は地上から2.5mまで

軽トラに荷物を積む際、積載物を含めた高さは地上から2.5m以内に収める必要があります。これは道路交通法施行令第22条第3項で定められたルールです。この制限を超えると違反となり、罰則の対象になります。
以下では、車両の高さ制限と積載物の高さ制限の違い、測定方法、幌を付けた場合の注意点について詳しく説明します。
車両の高さ制限と積載物の高さ制限は異なる
軽トラの高さ制限には2種類あります。1つは車両本体の高さ制限、もう1つは積載物を含めた高さ制限です。それぞれ別の法律で規定されており、混同しやすいため注意が必要です。
車両全高(軽トラ本体の高さ)は、道路運送車両法施行規則で2m以下と規定されています。
一方、積載物を含めた高さは、道路交通法施行令で地上から2.5m以内と定められています。
軽トラの主な規格は以下のとおりです。
| 項目 | 規格 |
|---|---|
| 全長 | 3.4m以下 |
| 全幅 | 1.48m以下 |
| 全高 | 2.0m以下 |
| 排気量 | 660cc以下 |
| 最大積載量 | 350kg以下 |
出典:全軽自協「軽自動車の規格」
軽トラの高さ制限は地面から測定する
積載物の高さは「地面(路面)」から「積載物の最も高い部分」までを測定します。荷台の床面からではなく、地面が基準点となる点に注意してください。
一般的な軽トラの荷台床面は地上から約65〜70cmの高さにあります。そのため、積載物自体の高さは約180cmまでが目安です。荷物を積む前にメジャーで実測し、2.5m以内に収まっているか、必ず確認しましょう。
軽トラ幌を付けた場合の高さ制限
軽トラの幌は法的に「積載物」として扱われます。車両の一部ではなく荷物扱いのため、地上2.5mの高さ制限が適用されます。
一般的な軽トラで幌を装着すると、幌の最上部は地上約200〜220cmになります。多くの幌は制限内に収まる設計ですが、購入前に高さを確認しておくと確実です。
車検に関しては、幌をボルトで固定すると車両の一部とみなされ、車検に通らなくなります。蝶ネジやクリップなど工具なしで取り外せる「簡易的取付方法」で装着すれば、幌は「積載物」として扱われるため車検に影響しません。
また、立体駐車場の多くは高さ制限が2.1mのため、幌を装着した軽トラは入れないケースが多いことも覚えておきましょう。
軽トラの高さ制限違反の罰則と2022年法改正のポイント

制限を理解したら、次に気になるのは「もし違反したらどうなるのか」という点です。ここでは罰則の内容と、2022年の法改正で変わったポイントを解説します。
高さ制限オーバーの罰金・違反点数
高さ制限を超えて走行した場合、道路法第104条第1項により、免許証の違反点数1点の加点と、100万円以下の罰金が科されます。
違反は運転者だけでなく、過積載を依頼・要請した荷主や事業者にも責任が問われる可能性があります。悪質な場合は事業用自動車の使用停止処分などの厳しい制裁を受けるリスクもあるため、必ず制限を守ってください。
制限外積載許可の申請方法|4.3mまで可能
どうしても高さ制限を超える荷物を運ぶ場合、出発地を管轄する警察署で「制限外積載許可」を申請できます。許可を得れば、積載時の高さが4.3m以内であれば運搬が認められます。
申請に必要な書類は以下のとおりです。
- 申請書 2通
- 自動車検査証の写し 1通
- 積載状況の図面等 1通
- 経路図 1通
許可範囲は出発地から目的地までの1運行で、分割できない荷物に限られます。申請から許可までは新規申請で3週間以内、更新申請で2週間以内です。
許可を得た場合でも、荷台後部に30cm四方以上の赤布を取り付けること、荷物をロープやシートでしっかり固定することなどの安全対策が必須です。
軽トラ荷台はみ出し改正|2022年5月施行
2022年5月13日に道路交通法施行令が改正され、積載制限が一部緩和されました。車両の走行安定性が確保される範囲で制限が見直されています。
道路交通法施行令第22条第3項の改正後は、車両後方からのはみ出しが「車長の10%」から「車長の20%」まで緩和されました。軽トラ(車長約3.4m)の場合、約68cmまでのはみ出しが可能です。
ただし、高さ制限(地上2.5m)は変更ありません。引き続き守る必要があります。
軽トラの改造と車検|高さ制限を守るための注意点
軽トラの荷台改造やリフトアップは利便性を高める一方、車検不合格や法令違反のリスクがあります。
ここでは、利便性を高めつつも高さ制限を守る方法を解説します。
車検に通る荷台改造の範囲
車検に通る軽トラの改造は、以下の軽微な変更であれば構造変更手続きは不要です。
- 車体長±3cm以内
- 車体幅±2cm以内
- 車体高±4cm以内
- 車両重量±50kg以内
ただし、幌・フレームはボルトで固定すると車検不合格となります。蝶ネジやクリップなど工具なしで取り外せる「簡易的取付方法」で装着しましょう。
なお、最大積載量(350kg)は変更できません。
構造変更が必要になるケースと手続き
以下のケースでは構造変更手続きが必要です。
- 外形寸法の変更
- 最大積載量の変更
- 車両形状の変更
- 恒久的取付(溶接やリベットでの固定)
構造変更手続きは最寄りの運輸支局で行います。
手続きには、以下の書類が必要です。
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
- 自動車検査票
- 点検整備記録簿
- 自動車重量税納付書
- 改造内容を示す図面・計算書
- 手数料納付書
- 申請書(OCRシート第2号様式)
手続きを省略すると違法改造車両として取り締まりの対象となり、車検不合格や公道走行禁止のリスクがあります。必ず正規の手続きを行ってください。
軽トラの高さ制限を守って安全に荷物を運ぶ方法
高さ制限を守りながら効率よく荷物を運ぶには、いくつかのコツがあります。
ここでは、やぐらの活用方法や長尺物の固定方法、積載前のチェックリストを紹介します。
やぐらを使った積載効率アップ方法
「やぐら」とは、軽トラ荷台の前部と後部を頑丈なフレームで繋ぐ装置です。荷台上部の空間を有効活用でき、高さ制限を守りながら積載量を増やせる合法的な方法です。
やぐらの種類には以下のようなものがあります。
- アルミ製のロール式(軽量で脱着簡単)
- スチール製の標準タイプ(頑丈さ重視)
- スライド式(荷物に合わせて伸縮)
やぐらを使用する際は、荷崩れ防止のためロープでしっかり固定することが重要です。
長尺物を運ぶ際の固定方法と赤布の付け方
長尺物を運ぶ際は、荷台後部に30cm四方以上の赤布を必ず取り付け、他の車両への注意喚起を行います。
その他の注意点は以下のとおりです。
- 積載物は運転手の視界やハンドル操作を妨げないよう配置する
- 方向指示器やブレーキランプ、ナンバープレート、尾灯は他の車から見える状態を保つ
- 荷物の落下を防止するため、ロープやシートでしっかり固定する
積載前の高さチェックリスト
荷物を積む前に必ず確認すべき項目をまとめました。安全に荷物を運ぶため、出発前にチェックしてください。
①高さ確認:地面から積載物の最上部までが2.5m以内か(可能であればメジャーで実測)
②荷物の配置:重心が低く中央にあるか、視界を妨げていないか
③固定の確認:ロープやベルトで複数箇所を確実に固定しているか、走行中に荷崩れしないか
④はみ出しの確認:幅は車幅以内か、長さは車長の20%以内か、はみ出す場合は赤布を付けたか
⑤灯火類の確認:ナンバープレート、ブレーキランプ、方向指示器が見えるか
⑥制限外積載許可:制限を超える場合は許可証を取得・携帯しているか
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軽トラの高さ制限に関するよくある質問
軽トラの荷台床面の高さ制限はある?
荷台床面自体に法的な高さ制限はありません。
一般的な軽トラの荷台床面は地上から約65〜70cmです。積載の高さ制限は地上から2.5mなので、荷台から約180cmの高さまで積載できます。
荷台の高さを考慮して地上から2.5mを越えないように、積む荷物の高さを計算してください。
軽トラで冷蔵庫は運べる?
荷台床面(地上約65〜70cm)から180cm以下の冷蔵庫であれば、高さ制限内で運搬できます。一般的な家庭用冷蔵庫の多くはこの範囲に収まります。
180cmを超える大型冷蔵庫は横に倒せば高さ制限をクリアできますが、冷媒オイルが流れ出して故障の原因になる可能性があるため推奨しません。やむを得ず横にして運んだ場合は、設置後24時間以上立てた状態で放置してから電源を入れてください。
軽トラの高さ制限を理解した上で安全に荷物を運搬しよう!
軽トラの積載物を含めた高さ制限は地上から2.5mです。車両本体の高さ制限(2m以下)とは別の規定なので、混同しないよう注意してください。
幌を装着する場合は、工具なしで取り外せる方法で取り付ければ車検に通ります。高さ制限を超える荷物を運ぶ必要があるときは、警察署で「制限外積載許可」を申請しましょう。
2022年の法改正で後方へのはみ出し制限は緩和されましたが、高さ制限は変わっていません。積載前のチェックリストを活用して、安全に荷物を運んでください。
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高さ制限などの法令知識を身につけた上で、やりがいのある配送の仕事に挑戦してみましょう。
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